加害者の心理異常|悪口を言う人ほど「自分は被害者」を装い、罪悪感ゼロで周囲を巻き込む罠
職場で誰かを執拗に悪く言ったり、陰口を広めたりする人を見ると、多くの人は「本人もどこかで悪いことをしている自覚はあるはず」と考えます。
私もそう思っていました。
しかし、実際に当事者になって初めて知ったのは、その考えは必ずしも当てはまらないということです。
私が経験した相手も、周囲には「怖い」「精神的につらい」と自分が被害者であることを繰り返し訴えていました。その一方で、私が既婚男性に色目を使っている、いつも怒っているなど、事実とは異なる話を少しずつ複数の人へ伝えていたことを、後になって知りました。
そのとき私が一番衝撃を受けたのは、「そこまで人を傷つけておきながら、本人は罪悪感を抱いていない」という事実でした。
心理学には自己正当化という考え方があります。
人は、自分を「悪い人間」と認識したまま生きることが苦しい生き物です。そのため、自分の行動を無意識に正当化し、「自分は悪くない」「相手が悪かった」と説明できる物語を頭の中で作り上げます。
さらに、その物語を周囲にも話すことで、自分の考えはますます強化されていきます。
本人からすると、嘘をついているという感覚すら薄く、「私は被害者」「私はこんなに苦しめられている」という認識が本物になってしまうことさえあります。
だからこそ、周囲へ相談するときも、涙を流しながら話したり、不安そうな表情を見せたりします。
その姿だけを見る第三者は、「かわいそうな人なんだ」と受け止めやすくなります。

人は自分を悪者として認識し続けることが苦しいため、無意識に「自分は悪くない」という物語を作ることがあります。これが自己正当化の心理です。
これは決して「演技が上手い」という単純な話ではありません。
本人の中で、その物語が現実になっているからです。
一方で、本当に傷ついている側はどうでしょうか。
「こんなことを言い返したら相手も傷つくかもしれない」
「自分にも悪いところがあったのかな」
「もう少し我慢すれば収まるかもしれない」
そんなふうに相手の気持ちまで考えてしまいます。
真面目な人ほど、自分を疑い、相手を責め切れません。
結果として、加害者は堂々と被害者になり、本当の被害者は「私が悪かったのかな」と自分を責め続けるという、とても理不尽な構図が出来上がってしまうのです。
だから私は、このブログで何度もお伝えしています。
もしあなたが毎日泣きながら仕事へ行き、眠れなくなり、食事も喉を通らなくなっているなら、それはあなたの心が弱いからではありません。
相手の心理構造が、普通では理解しにくいだけなのです。
その仕組みを知るだけでも、「私がおかしいわけじゃなかったんだ」と、自分を責める気持ちは少しずつ軽くなっていきます。
心の呪いを解く|「辞めたら負け」「どこでも嫌な人はいる」という脳のバグから抜け出す方法
ネットの悩み相談を見ていると、本当によく見かける言葉があります。
「頑張ってきたのに、辞めたら負けな気がする。」
「どこの職場にも嫌な人はいる。」
私も、まったく同じことを何度も自分に言い聞かせていました。
仕事自体は好きでした。
生活費も必要でした。
40代という年齢で新しい仕事を探す不安もありました。
積み重ねてきた勤続年数もある人もいると思います。
だから簡単には辞められませんでした。
こうした複雑な事情があるからこそ、真面目な人ほど苦しみ続けてしまいます。
しかし、脳科学や行動経済学を知ると、この考え方には大きな落とし穴があることが分かります。
その一つがサンクコスト効果(埋没費用効果)です。
サンクコスト効果(埋没費用効果)とは

これは、「ここまで時間や努力を費やしたのだから、途中でやめたらもったいない」と感じてしまう、人間の脳のクセです。
例えば、映画館で面白くない映画を見始めても、「お金を払ったから最後まで見よう」と思ってしまう心理と同じです。
でも、その時間はもう戻ってきません。
苦しい職場でも同じです。
「ここまで何年も頑張った。」
「ここで辞めたら全部無駄になる。」
そう感じるのは、ごく自然な脳の反応です。
けれど、本当に無駄になるのでしょうか。
私はそうは思いません。
あの5か月があったからこそ、証拠を残す大切さを知りました。
制度を学びました。
会社都合退職の知識も身につきました。
そして今、この経験をブログという形で誰かの役に立てることができたらいいなと思って文章にしています。
経験は失われません。
真面目に働くことができる人間性は必ず別の職場でも輝く才能たと思います。場所を変えて活かすことができます。

「どこへ行っても同じ」と思い込まなくて大丈夫。職場環境が変わるだけで、心も体も驚くほど軽くなることがあります。
もう一つの思い込みが、「どこへ行っても嫌な人はいる」という言葉です。
確かに、どんな職場にも多少の相性の違いはあります。
しかし、それと「睡眠薬がないと眠れない」「毎日涙が止まらない」「人格を否定される」「嘘を広められる」という環境は、同じではありません。
これは心理学でいう過度の一般化に近い考え方です。
一つの経験を、「世の中全部そうなんだ」と拡大してしまう認知のクセです。
ブラックな環境と、普通の環境。
その差は、想像以上に大きいものです。
私も退職して初めて気づきました。
朝、支度をしていても吐き気がしないこと。
休日に仕事のことを考えずに眠れること。
普通にご飯がおいしいこと。
それだけで、人はこんなにも穏やかに過ごせるのだと驚きました。
だから、「辞めたら負け」ではありません。
本当に負けなのは、自分の心が壊れてもなお、「まだ頑張らなきゃ」と自分を追い込み続けることです。
あなたの人生は、一つの職場だけで決まるものではありません。
現実的な自衛策|言い返しは逆効果!「粘着質」と自分を責めずに、冷静に『音声と日付』の証拠を残す覚悟
もし、今まさに職場で陰口や理不尽な扱いに苦しんでいるなら、私が一番お伝えしたいことがあります。
それは、「正しさを口で証明しようとしない」ということです。
私は考えて考えて、この結論にたどり着きました。
相手が「自分は被害者だ」と本気で信じているタイプの場合、何を説明しても話は平行線になります。
こちらが事実を説明すればするほど、
「また責められた。」
「やっぱり怖い人だった。」
という新しい被害者ストーリーが作られてしまうことがあります。
すると周囲には、
「言い返している人」
「感情的な人」
という印象だけが残ってしまう危険があります。
だからこそ、大人の自衛は感情ではなく記録です。
日時を書く。
出来事を書く。
可能であれば録音を残す。
メールやチャットは削除せず保管する。

これらは相手を陥れるためではありません。
未来の自分を守るためです。
中には、
「証拠を集めるなんて、自分も執着しているみたい。」
「こんなことをしている私は性格が悪いのかな。」
と感じる方もいるかもしれません。
私もそうでした。
でも今なら、はっきり言えます。
それは執着ではありません。
防災リュックを用意することと同じです。
火事になることを願って準備する人はいません。
けれど、万が一に備えて準備をしておけば、大切な命を守れます。
証拠も同じです。
使わずに済むなら、それが一番です。
しかし、必要になったときには、自分の人生を守ってくれる大きな力になります。
もちろん、自分自身も仕事では誠実であり続けることは大切です。
業務上のミスを減らす。
報告・連絡・相談を丁寧にする。
第三者から見ても、「この人はきちんと仕事をしている」と思ってもらえる積み重ねは、自分の信用を守る土台になります。
感情ではなく、事実。
思い込みではなく、記録。
これが、理不尽な人間関係から自分を守る一番現実的な方法でした。
もし今、眠れない夜を過ごしているなら、一人で全部抱え込まないでください。
大嘘を重ねる加害者は、あなたが真面目に傷ついている間も、何事もなかったように笑って毎日を過ごしているかもしれません。
そんな人のために、あなたの貴重な命や、睡眠薬に頼る夜を捧げるのは、もう終わりにしましょう。
ボイスレコーダーのスイッチを押すことは、相手を攻撃するためではありません。
あなたが自分の人生の主導権を取り戻すための、最初の一歩なんですからね。


